一本の樹に孕まれる多声に五感を澄ます
きっと来年の今頃は、新しいことの連続に相も変わらず良戦笑闘しているだろう。
どうやら好奇心だけは枯らさないでいられる。
まだまだやりたいことや、いつか観たい景色があるんだ。
重重無尽の御縁にも恵まれながら感謝する日々。
どれくらいのことがあと何回できるのだろうと、いつも考えている。
空漠たる空間のなかで、初期の分子たちがとぎれることのない輪舞を始め、ある平凡な銀河の端近くに奇妙な惑星を誕生させる。
惑星に雨が降る。
天から落ちてきた精妙な分子が干渉のなかで統合して、生命の最初のしずくを作り出す。
一人ひとりに書簡をしたためるような気持ちで連絡したんだ。
闇雲ではなく、真摯に。
きっといつまでも聴き込んでくれる。
受け取ってくれてありがとう。
あなたたちに届けることができて嬉しいよ。
ありがとう。
また一緒に大声で唄おう。
約束しよう。
また一緒に大声で唄うと。