LEH 2021 S/S Collection「服食人種」、3品番の入荷です。
「Zip Top JKT *Black, Gray」
「Over Apron Skirt *Black」
「GURKHA Cargo Pants *Navy(Leaf)」
ご希望の商品や詳細等についてはご連絡ください。
info@hegood.jp
宜しくお願い致します。
今期のコレクションは英国ロマン主義の先駆者、詩人 ウィリアム・ブレイクから着想を得て構築されたとのこと。
生涯を通じて進取の気性に富んだアナーキストは現実社会に背を向けず、芸術を創出し続けることで、夢限の世界を自由に行き来していたのでしょうか。ブレイクの詩や版画をあまり知ってはいないので、これから掘り下げてみようと思ってます。
さて、私はここにもう一つ、鈴木大拙の「日本的霊性」を孕めながら、ここ岩手にてみなさんにLEHをお伝えしていきたいと考えております。
「人間は大地において自然と人間との交錯を経験する。人間はその力を大地に加えて農作物の収穫に努める。大地は人間の力に応じてこれを助ける、(...)大地は詐らぬ、欺かぬ、またごまかれぬ。人間の心を正直に映しかえす鏡の人面を照らすが如くである。大地はまた急がぬ。春の次でなければ夏のこぬことを知っている。蒔いた種子は、その時節が来ないと芽を出さぬ。枝を張らぬ、花を咲かせぬ、従って実を結ばぬ。秩序を乱すことは大地のせぬところである。それで人間は、そこから物に序あることを学ぶ、辛抱すべきことを教えられる。大地は人間にとりとて大教育者である、大訓練師である。」
「日本的霊性」鈴木大拙
大地を衣服に置き換えて考えてみる。
直線的に帰結してしまいそうなファッションというこれまでの概念に、あまり幅や奥行きを感じなくなってしまったんですよね。なんか色気ないなあって。
もっとそこには坦坦とした事実の中で連鎖し合う力(熱)に、それこそそこにロマンを感じてきた。
どうやら世界は今後スーパーフラットを望み進むかもしれないけれど、もっと多様で歪な様が自分にはしっくりくる。もっとこう手触りな感覚や関係を取り戻したいと考える毎日。
すでにあるその地が育んだ景色や風土に、凛とした清々しさや艶やかさを重ねていきたい。
そのためには例えば元気に大きな声で挨拶するとか。当たり前と捉えていた自分の態度を今一度深く内省してみる。そこから生じる理があったなら、それを信じて粛々と全うする。種を蒔かなきゃ芽は出ないし花咲かない。
なんとまぁ面白いことに着る方によって、その衣が放つ特性が無限に変わる。「人間の心を正直に映しかえす鏡の人面を照らすが如くである。」
私がいまたどり着きたくて毎日を励んでいるのは艶っぽさの創出。なんだかよくわからないけれどゾクゾクするような感覚に自身をもってきたい。50までには成し遂げたいと40を迎えたとき思ってまだまだ道半ば。
これまで衣にはたくさん助けられてきた。特別なことなど何もないわたしのことを着飾り、世界との接点を生み出してくれた。喜怒哀楽を共にし、わたしを鼓舞し続けてくれた。これからもそんな存在であり続けてくれるけれど、そろそろ恩返ししなくちゃね。あなたに着てもらって嬉しいよって思ってもらいたい。
「衣は霊の依るところ」あらゆる物に魂は宿る。私たちの体を包み、いつも護ってくれている衣に喜んでもらえるような存在になるとあらためて誓ったのです。やること満載、張り切って参りましょう。
私にとって大地のような存在であり続けてくれるLEH。今期もまた目を見張り胸が熱くなるほどの創作を生み出しております。
どうぞご期待ください。
公開されたムービーも必見ですよ!